生活習慣病の主な原因の一つは「ストレス」
生活習慣病の主な原因の一つは「ストレス」だと言われています。ストレス社会などと言われることの多い現代社会を生きている私達は意識する、しないにかかわらず常に多くのストレスにさらされているのでしょう。このストレスが長期間続くと、生活習慣病を引き起こしてしまいます。
ストレスは、まず、過食や過度の飲酒を誘い、それによって肥満という結果を招きます。
また、過度なストレスは自律神経に影響して、脂質代謝異常などの原因となって、脂質異常症を引き起こします。
ストレスによる自律神経や内分泌系異常は活性酸素を発生させ、酸化LDLを増やして動脈硬化を進行させてしまいます。
このようにストレスは身体に対して悪影響を及ぼしながら、脂質異常症を含む様々な生活習慣病を進行・悪化させていきます。
とはいえ、じゃあストレスを無くそう!と決めてストレスがすぐに無くせるかと言うと、そんなに簡単なことではありません。ストレスの感じ方というのはかなりの個人差があるもので、万能で即効的なストレス解消法というのはありません。
好ましいいストレスと悪いストレス
また、ストレスには好ましいいストレスと悪いストレスがあるというふうにも言われています。
好ましいストレスというのは、やりがいのある仕事や将来の目標に向かう時に感じるストレスのことです。
一方、悪いストレスというのは仕事や人開関係で感じるプレッシャーや、家族との不和、経済的な悩みなどの「精神的」なもの、過労や睡眠不足などの「生理的」なもの、そして騒音や大気汚染、食品添加物などによる「物理的・科学的」なストレスのことです。
ストレスを少しでも減らす心と身体の方法
ストレスを少しでも減らすためにはどうすればいいか?心と身体の二本立てでいろいろな方法を試してみましょう。
■心の方法
心の面でのストレス軽減のためのアプローチとしてお勧めしたいのは、「笑う」機会を増やすということです。大声で笑うと交感神経の緊張が緩むので、脂質や糖の代謝によい影響を与えます。「幸せホルモン」と言われているセロトニンの分泌も促されます。笑うことで、ガン細胞や体内に侵入するウイルスなどを退治してくれるリンパ球の一種であるナチュラルキラー(NK)細胞も活性化されます。
また、笑うこととは対極にあるようですが「泣く」ことも効果的です。副腎皮質ホルモンの「コルチゾール」といったストレスの原因になる物質も涙と一緒に体外に流れ出ます。つまり感情によって流れる涙には、ストレスの原因になる物質を排出する重要な役割があるのです。
また、涙にはストレスによって生じる苦痛をやわらげる脳内モルヒネ「エンドルフィン」に似た物質も含まれていると言われています。
目にゴミが入って涙が出てもストレス物質は流れませんが、悲しい時に思いっきり泣くことで、ストレス物質を排出し、苦痛を緩和することができるのです。時には思いっきり泣いてみるのも、思わぬストレス解消になるものです。
■身体の方法
身体の面で最も効果的なのは「睡眠」ではないでしょうか。毎日ぐっすり眠ることは、健康のために欠かせない大切なことです。一般的には一日に7~8時間の睡眠が必要とされています。7~8時間以下になると正常なホルモン分泌や新陳代謝が行われにくくなるというのですから大変です。食事療法をどんなに頑張っても、あるいは運動を一生懸命続けても一向に効果が出ないと悩んでいる人は、もしかしたら睡眠が不足しているのではないでしょうか。
よい睡眠とは時間だけでは測れないようで、8時間以上眠っても疲れが取れないという声も聞きます。質の高い睡眠、目覚めた時に体がリセットされて元気になっているような睡眠を目指したいものです。よく言われることですが、ぬるめのお湯(38~40度)のお風呂に寝る1~2時間前まで入ることや就寝2時間前くらいの軽い運動やストレッチなどはよい睡眠を導く効き目があるようです。また、寝る1時間前には、パソコンやスマートフォンを見ないこともよい睡眠のためには必要です。
(宇多川久美子著書:『それでも「コレステロール薬」を飲みますか?』より抜粋)
「健康の自立」をテーマにLINEで情報発信をしています!
私とLineで友達になって健康を情報をいち早く受け取ってみませんか?
今なら宇多川塾生限定動画をプレゼント中!