新常識!?ケガに消毒はNG
すり傷や切り傷ができたら、オキシドールなどの消毒薬をシュッシュッとして、ガーゼや絆創膏を当てる。もしくは赤チンや消毒用の塗り薬をつける。
おそらく、ほとんどの人が「ケガには消毒(薬)」という対応をしてきたのではないでしょうか。生傷に消毒薬はしみるけれど、シュワシュワと泡が立つ様子は、いかにも消毒薬がばい菌をバタバタと倒しているような感じがしますよね。
しかし近年、これとはまったく逆とも言える方法が常識になりつつあります。「傷に消毒薬」はもともと身体に備わっている免疫機能をないがしろにし、身体をいじめる事がわかったのです。
免疫細胞の代表選手である白血球は、血液の中にあります。白血球が、ばい菌などの外部の敵、有害なものが傷から体内に侵入するのを防ぐため、ケガをすると血が流れるのです。さらに出血したままでは傷が治らないので、血液中にある血小板が傷口に集中し、止血してくれます。
消毒薬などなくても、身体は傷をちゃんと治せるようにできているのです。
消毒することで、治るのが早くなるのではと思うかもしれません。
ところが人工的な化学合成物質である薬は“敵・味方”の区別がつかないので、ばい菌だけでなく、よい菌まで一網打尽とばかりに殺してしまいます。このとき、白血球も壊されてしまうため、むしろ傷口の治りは遅くなってしまうのです。
また、傷口に乾いたガーゼや絆創膏。これも定番ですが、おすすめできません。
乾いているところでは、白血球が働けないからです。
ケガをきれいに早く治す方法
ではケガのときはどうしたらいいのか。
近年、常識となりつつありますが「湿潤療法」という方法がいいでしょう。
使うのはワセリンとラップだけ。
ケガをしたら
①まず流水で洗って砂などの汚れを落とす
②傷口にワセリンを塗る
③ラップをして終了です。
傷口を乾かさないようにするのです。
私がこの方法を知ったのは今から10年前のことです。
息子が所属していた高校のアメフト部のトレーナーさんに教えてもらったのですが、薬剤師の私にとって、薬を使わずにきれいに早く治るこの方法は、大変な驚きでした。
傷を「治す」ためのものではなく、傷を治す役目を担う白血球が力を発揮しやすい環境をつくるというこの対処が、実に理にかなっていたからです。
どんな薬も傷を治すことはできません。治すのは身体です。やりすぎはかえって身体に負荷をかけてしまうだけ。
これは傷薬にだけでなく、他の薬に対しても言えることです。
そのことを忘れないでください。
(宇多川久美子著書:『薬が病気をつくる』より抜粋)
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