医師になった時点では、ほぼ何も知らない
皆さんには、「お医者様の言うことは絶対」という意識がどこかにあるようです。でも、医師は薬のことをあまり知りません。
現在の医療というのはチームで成り立ち、薬の知識という部分では、医師ではなく薬剤師が担当しています(でも薬剤師様なんて言われたことはありませんが……)。
ベテランの医師においては、経験値がありますから、どんな薬がどのように効くのか、何と併用したらまずいのかなど、とても詳しいのは事実です。経験という意味において医師の右に出る者はいません。
ただ、医師になった時点では、ほぼ何も知らないといってもいいでしょう。
製薬会社の勉強会からの知識
医学部では主に「病気」のことを勉強するので、薬のことはほとんど学びません。
医師となった後に、製薬会社の勉強会などで主な知識を得ているのです。製薬会社の勉強会ですから、そこで得られる知識は「この薬がどんなに効くか」ということが中心です。
専門の学会も勉強の場ですが、そのスポンサーも製薬会社です。ですからそれが本当に役に立っているかは不明です。
また「診療ガイドライン」というものがあります。
これは特定の病気について、必要な診断や治療の方法を具体的に示した基準です。医師の判断を助けたり、医療の質の向上や医療費の効率的使用に役立つとされています。
1990年に日本医師会と厚生省(当時)による「高血圧診療のてびき」が出され、1999年には厚生省(当時)の医療技術評価推進検討会が47の疾患について診療ガイドラインの必要性を報告して大きな流れになりました。
ガイドラインに使用薬として載れば、それこそ製薬会社は御の字。大抵のお医者さんが、特に新米医師であればなおさら、参照して使ってくれるからです。ですから製薬会社はガイドラインに載せたくて、あれやこれやと手を尽くすわけです。
残念なことですが、新米医師とベテラン薬剤師のチームであっても。薬の決定権はお医者様にあります。薬剤師は「ちょっと量が多くないですか?」といった意見を言えるだけなのです。
(宇多川久美子著書:『薬を使わない薬剤師の断薬セラピー』より抜粋)
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