薬を使わない薬剤師の“健康自立ブログ”

「ついに見つかった長寿食!」「これこそ究極の若返り食材!」そんな情報に振り回されていませんか?免疫力をあげる本当の食事とは

正しい食事とは?


巷では「〇〇を食べなさい」「△△の調理法にしなさい」などといった情報があふれています。

これらはどれも正しいとは言い切れません。
食事は、それを受け入れる側の状態によって、よくも悪くもなるため、一概に何がいいとは言い切れないからです。

たとえば、ここ数年話題となっている生食を旨とするローフード食餌療法。

これは野菜などに含まれている酵素を、加熱調理で殺してしまわずに体内に入れることで、体内の酵素を増やし、活性化させるという考えに基づくものです。

ローフードが流行ったとたん、多くの人が実践するために食事を変えました。ローフード専門店には長蛇の列ができました。「この方法で身体が楽になった」「実践していると、とっても楽しい」であれば、あなたに合った健康的な方法と言えるでしょう。

でもこの方法、胃腸が弱っている人が実践するとお腹が痛くなったり、冷え性の人が実践すると余計に冷えたりすることがあります。

いくら理に適っていても、身体の状態によっては、また体質によっては、かえって身体によくないものになってしまうこともあるということです。

ついに発見!究極の若返りの食材!?


テレビや雑誌では「ついに見つかった長寿食!」「これこそ究極の若返り食材!」など、特定の食品を食べると劇的に身体が変わるといった内容が目白押しですが、次から次へと新しい食材が取りざたされるのは、そんな夢のような食材は見つかっていない、もっと言えば存在しないということの裏返しです。

たしかに、健康効果が期待できる食材はあります。

しかし、いくら納豆が腸にいいからといって、ブロッコリーは抗酸化作用が強いからといって、そればかり食べていても決して健康効果は得られません。

なぜなら食材から体内に吸収されたさまざまな栄養素が互いに作用しながら、身体をつくったり守ったりしているからです。

方法はあくまでも方法です。
食材はあくまでも食材です。

食そのものをどうとらえ、食生活をいかに自分にあったものに変えていくか。

それが健康にとって最も重要なのです。

マスコミで取り上げられては消えていく空虚な情報に振り回されていては、自分に合った食生活のデザインなどはできません。

身体にいいと言われるものだけを食べるのではなく、さまざまな食材をとり、体内の栄養バランスを保つ。
当たり前の話ですが、食事の内容について言うべきことは、この一つだけです。

人間らしい、楽しい食のありかた


私たちは人間です。
動物にとって食事は生命維持のためのエサですが、人間にとって食事は、何を食べているか、誰と食べるか、どう味わうかによって楽しみにもなります。

「1日3回のご飯が何よりの楽しみ」という人も多いでしょう。その「食べるのが楽しい」という心理状態こそが、免疫力を高めるのに一役買っています。

実は、この楽しみの増減が免疫力に大きく影響するのです。

「笑い」と免疫力の密接な関係性は、すでに臨床研究で明らかにされています。

強いストレスなどがあるなどマイナスの精神状態にあると免疫細胞のNK細胞(ナチュラルキラー細胞の略でリンパ球の仲間。とくにがん細胞やウィルス感染細胞を見つけて攻撃してくれる)の活性が抑えられ、楽しいものを見たり聞いたりして笑うとNK細胞が活性化します。

命に感謝しながら、しっかり味わって、楽しく食べる。私はこれを「感食」(感謝して感動して、五感で食べること)と呼んでいます。これこそ、本当に人間らしい、楽しい食のありかたではないでしょうか。

バランスのよい食事を、食材の命に感謝しながら、楽しむ。

人間ならではの食の基本を大切にする意識から、健康的な食生活は始まるのです。

 

(宇多川久美子著書:『薬が病気をつくる』より抜粋)


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