世間では風邪が大流行しています。
10月に入り寒暖の差が激しくなり、真夏日があるかと思えば、真冬の寒さ。
さらに、夏が長かったため疲れが溜まって免疫力が落ちている状態。
そして、一気に寒くなり、咳や喉の痛みを訴える人が増えてきて、風邪が大流行。
電車でもマスクをしている人、咳き込んでいる人を多く見かけるようになりました。
みなさんは風邪をひいたらどうしますか?
「くしゃみ三回早めの○○♪」
「風邪でも休めない」
テレビのCMでやっているような市販薬を買う人も多いと思います。
さらには、病院に行って処方してもらい、お薬を飲むという方も当然多いのではないでしょうか?
そのおかげで近くの内科や小児科は朝から晩まで周辺渋滞を巻き起こすくらいの混雑。
2時間待って1分診療、処方箋により風邪薬の服用が開始されます。
毎年恒例の姿になっている人も多いのでは?
『薬4剤併用で命の危険 異常な薬漬けの日本人、副作用死は年10万人以上?』において、多剤併用の弊害について書かせていただきました
日本において最も無意味であり多剤併用されているのは、風邪薬ではないでしょうか。
今でも10剤処方が当たり前になっている高齢者が風邪の症状を訴えれば、そこにさらに5~6種類の風邪薬が追加されます。
さらに薬の数が増えることになれば、そのリスクは計り知れません。
製薬会社と医師によってつくられる薬の需要
多くの人は「薬の需要」は「病気になった人の数」で決まると思っていらっしゃるでしょうが、実態は違います。薬の需要は、製薬業界と医師たちの学会によって作られているのです。
彼らが最も得意とするのは、勝手にストライクゾーンを拡大して、健常者に病人のレッテルを貼ることです。
もし野球の世界で、ある日突然、肩の高さから足首までがストライクゾーンだと決められたら、バッターたちの暴動に発展しかねません。
しかし、医療の世界では、患者側に確かな知識がないのをいいことに、製薬会社と表裏一体の関係にある学会が提唱すれば、それがまかり通ってしまいます。
薬を選別する際は、まず自分が本物の病人か、ストライクゾーンを勝手に広げられて病人にされた健常者なのかを知る必要があります。
それを考えることは、医療側のペースで薬漬けにされている現状を見直し「一病息災」を実現するきっかけになるのではないでしょうか。
それを実現する上で不可欠なのが、自分の免疫力で治せる軽い病気は、薬に頼らないで治そうという姿勢です。
「風邪は寝ていれば治る」と言われても、それを実体験したことのない人は、きっと不安が募るでしょう。
しかし、一度やってみれば「なんだ。こんなに簡単だったのか」と思うはずです。ぜひ、トライしてみてください。
風邪は寝ていれば治る
日本で、多剤処方が当たり前になってしまった背景には、国民皆保険制度、それに伴う子どもの医療費の無料化が挙げられます。
ワクチン接種や、健康診断なども自治体の補助で手軽に受けることができます。
こうなると、「検診は受けておこう」「病院に行かないと損」「薬をたくさんもらったほうが得」と考える患者側のマインドも大きな要因になってきます。
そのような患者が多いと医者もサービスしておこうと考え、「なれ合い処方」になってしまいます。
悲しいかな、自ら病院通いが日常的になっているおじいちゃん、おばあちゃんがいる家庭では
まず「病院」先生にもらった薬で治す。ということが日常になっていて、病院と薬なくしては日本の風邪は治らないかのごとく考えられています。
しかし、健康保険がなく、医療費が高額な欧米等ではどうでしょう?
通院してかかる費用が1回1万円とか、2万円だったらどうでしょう?
お金だけではないのですが、欧米では風邪は寝ていれば治るものと考えられており、すでに風邪薬は保険適用から外されています。
日本では子どもが風邪をひいて39度の熱を出したら、迷わず病院に行って解熱剤をもらうという母親が多数だと思います。
私自身も20年前は、そんな母親のひとりでした。
海外においては、発熱とは自己の免疫力を高めて体内のウイルスを退治するための作用であるから、下手に解熱しないほうがいいという考え方が主流です。
日本においては、発熱=>解熱剤を飲んで熱を下げる が主流です。
風邪に薬は不要というのは、医療の分野では長く常識であり、社会保障制度改革推進会議などでも「風邪薬を保険適用から外すべきか否か」という論議がされています。
日本感染症学会や日本化学療法学会はガイドラインで、「風邪はほぼすべてウイルスを原因とするもので、抗菌薬は効かない」としています。
平成26年の診療報酬から「うがい薬のみの処方は保険適用から外す」ことになり、これだけでも医療費がかなり削減されたようですが、裏を返せば、うがい薬だけの処方はできないため、必要でなくても風邪薬を併せて処方することにつながってしまいます。風邪薬が保険適用から外されれば、いまだに横行する風邪に抗菌薬を処方する迎合処方にも、歯止めをかけられるでしょう。
風邪薬が負のスパイラルを呼ぶ
これに対して肝心の患者側は、「海外ではたとえ常識でも、日本もマネする必要はない」と反対する声が多いようです。
読者の中にも、風邪をひいたら医者から処方された薬を飲んで治すことが習慣化していて、強い反発を感じる方がいるかもしれません。
しかし、私はこの「風邪薬を保険適用から外す」という考えに賛成です。
病気には「免疫力、自然治癒力で治すべき領域」と「病院で処方されて薬で治す領域」があることを知る、格好の機会になると思うからです。
特に小中学生がそれを実感することは大変重要です。
自然治癒力を知らずに成長することは、大きな不幸です。薬に対する依存心ばかりが強くなって「薬の負のスパイラル」に陥りかねないからです。
それは、
薬が手放せなくなる
↓
耐性ができて効かなくなり量が増える
↓
効果が弱いので、別の薬が加わり種類が増える
↓
副作用が出るので、そのための薬が加わる
↓
体を壊す
↓
壊れた体を治す名目の薬が処方される
と続きます。
このスパイラルの入り口は、たいてい風邪薬です。
このように考えると、「風邪の薬を保険適用から外す」ことによって、「自分が持っている免疫力、自然治癒力で風邪を治す」経験をすることは、とても大切だと気づきます。
風邪薬の保険適用について、今後の成り行きが注目されます。
国民総医療費が41兆円を超えたことで、日本では薬に対する古い常識を改めようという動きが活発になり、国民一人ひとりが、医療や薬に対する発想転換をしないといけない時期に差しかかっています。
今まで当たり前に飲んでいた風邪薬についても、本当に効いているのか、今一度考えてみることが、医療費削減の一歩になるのではないでしょうか。
薬の頼らないためにどうしたら良いのか?
まずは予防が第一
日頃から免疫力を高めておくことが必要です。
免疫力を高める最大の方法は、体温を上げることです。
英語で風邪をひくは catch a cold ですよね
日本語にすると、冷えを捕まえる?
欧米では風邪をひくというのは「冷え」を身体の中に取り込んでしまうということと考えられているのです。
「風邪は万病の元」と言われていますが「風邪」を「冷え」に置き換えると「冷えは万病の元」となります。
ですから、風邪だけではなく、多くの病気を寄せ付けないために常に体温を上げることを考える必要があります。
体温を上げるために
体温が下がっている一番の原因は筋肉量の低下ということが考えられます。
とくに大人は日々スポーツをしている人以外は基本的には運動不足ではないでしょうか?
高血圧をはじめとする生活習慣病の疑いのある人のほとんどは運動不足です。
ということは、日本人の成人の半分以上は運動不足で、筋肉の量が減っているということになります。
しかし、運動する時間が・・・。
そんな日本人にもっとも効果的なのが、ウォーキングです!
正しい歩き方を身につければ、長時間、長距離歩かなくても確実に筋肉を増やすことができます。
下半身の筋肉量を増やすことが、「万病」にならないための最善の方法ではないでしょうか。
誰でもできるウメージトレーニング
どんなに免疫力が高くても、ウイルスは空気中に飛び回っています。
それを防御するのも予防の一つです。
しかし、「マスク」は風邪やインフルエンザの予防には効果はありません!
誰でも簡単にできる予防方法は、ウメージトレーニングです。
まずは、みなさんのスマホの待ち受け画面にこの写真を貼っておいてください!
そして、満員電車に乗る前 人がたくさんいる場所に行く前にじっくり見てください!
どうですか?すっぱい、すっぱい梅干しを想像しただけで唾液が出てきますよね。
口の中の粘膜が乾燥してウイルスや菌が繁殖しやすい状態になっていると風邪をひいてしまいます。
口内が唾液で満たされていれば乾燥を防げます。さらに、唾液には抗菌作用がありますから、ウイルスが口に入ってもそこで防ぐことができるというわけです。
誰でも簡単にできる風邪予防「ウメージトレーニング」を試してみてはいかがですか?
それでもかかってしまったら
まずは、「寝る」
食べれなかったら食べる必要はありません。
「消化するより回復に使う」という考えを持てばいいのです。
高熱が出たら「私の免疫力が、熱を出してウイルスと闘ってくれている」とイメージして
水分をしっかりとって寝ていればインフルエンザだって3日寝ていれば治ります。
世界では、インフルエンザも風邪も、健常者であれば自然治癒する感染症という考えが主流です。
しっかりと免疫力を働かせるために安静にしていましょう!
まとめ
今年も、インフルエンザが大流行だとか、風邪が流行っているとニュースでは騒いでいます。
メディアは不安をあおるのが仕事なのでしょうか?
ワクチンによる予防接種を推奨しているようにしか見えません。
本当に大切なのは、日々自らの免疫力を高め自分の体は自分で守るという習慣が必要ではないでしょうか?
(文=宇多川久美子)
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