今私たちが日常生活で口にしている食品のなかには、常温でも腐らないものがたくさんあります。
本来食品は、ほうっておいたら腐るものです。
腐らないということは、はっきりいってしまえば何らかの薬が加えられているということです。食品は加工すればするほど不自然になっていきます。
私たちは食べものを介して、1日に何十種類もの薬を身体のなかに入れていることになります。これは身体が未熟な子どもでも同じです。考えれば考えるほど、怖いことだと思いませんか。
食品添加物は、食べものを加工したり保存したりするときに使われる化学物質のことです。具体的に用途に分けていうと、甘味料、保存料、着色料、化学調味料、増粘剤・安定剤、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤などがあります。
食品パッケージの裏を見ると、サッカリンNa、亜硝酸Naなど、一般の消費者にはわかりにくい表示になっています。
たとえばスナック菓子などには必ず、アミノ酸調味料などのうまみ成分が入っています。メーカーは何とか食べてもらいたいので、「やめられない止まらない」などのキャッチコピーで、やめられないほどおいしいものというイメージづけをします。
コーヒーに入れるクリームや惣菜入りのパッケージされたパンなど、本来なら日持ちしないはずのものが腐らないまま常温で保存できる、油で揚げたポテトチップが半年後にも食べられるということも、どう考えても不自然です。
「脂肪分ゼロ」「カロリーオフ」「糖類ゼロ」といった食品も同じです。
牛乳の話でいえば、無脂肪の牛乳や、カルシウム強化の牛乳などは、その時点で牛乳ではなく加工品です。
そうまでして牛乳をとる必要があるのか、カルシウム強化の食品をとったからといって、本当にカルシウムがそのまま吸収されるのかは非常に疑問が残ります。
カルシウムが吸収されるには、マグネシウムなど他の栄養素とのバランスも必要になりますから、カルシウムだけとることにどこまで意味があるのかということなのです。
カロリーオフや糖類ゼロ食品を選ぶ人は、もしかしたら健康意識が高い人なのかもしれません。
ですが、カロリーを減らすためには何らかの不自然な加工がされており、糖類をゼロにするかわりに何らかの人工甘味料が加えられているということなのです。
ちなみにゼロカロリーのものを食べても、やせることはありません。なぜなら、もうお分かりの通り、人工甘味料=添加物が含まれているので、異物を解毒するために酵素がたくさん使われ、代謝が悪くなるからです。
また今、手軽で価格が安い食品も増えています。
でも安い食べものには安く抑えられるだけの理由があるのです。
100円でビーフ100%のハンバーガーが食べられるとしたら、それは大きい牛に育てるために、ホルモン剤を加えて早く成長させているのかもしれません。早く成長させれば、それだけエサ代がかからないからです。
もちろん、だから高価な食品を選びなさい、安いものを買うのはやめなさいということではありませんが、安いものにはからくりがあるのだということは知っておいたほうがいいでしょう。
食品添加物など自然には存在しないものが私たちの身体のなかに入ると、薬と同じですから、体内ではそれを異物ととらえ、解毒するために大量の酵素を使わなければならなくなります。
ここまで本書を読んでこられた人なら、大量の酵素が使われると、免疫力が下がるのはもうわかりますよね。
それでも食品添加物を摂取し続けると、解毒しきれなくなり、身体に蓄積されていきます。すると身体はどんどんさびて老化が進んでいくのです。
アメリカ人は着色料がふんだんに使われた色鮮やかな食品を食べていて、日本食は色彩もやわらかいから、アメリカ人ほど食品添加物を摂取していないといったイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
ところが日本人の体格などを加味して食品添加物をとっている割合は、アメリカ人の2倍といわれているのです。
ちなみにドイツ人と比較すると7倍という報告もあります。これは食品からだけでなく、薬好きということも大きく影響しているでしょう。薬も立派な添加物なのですから。
日本人は死んでもなかなか腐らないといわれているほどなのです。これは、体内に防腐剤が蓄積されているからにほかなりません。
現代の食生活で食品添加物を一切とらないようにするのは不可能です。
ただ、できるだけ食品添加物の入っていないもの、入っていても量が少ないものを選ぶようにする心がけが必要でしょう。
(文=宇多川久美子著書「長生きするのに薬はいらない」より抜粋」)
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