薬を飲み続けてはいけない理由
薬は、慢性化してしまった症状を「治す」ことはできません。慢性化してしまった症状というのは、たとえば高血圧や排尿病、コレステロールや中性脂肪過多などの生活習慣の乱れや加齢が原因となっている病気=生活習慣病のことです。
生活習慣病の原因は自分自身の生活習慣です。自覚症状がないままにいつの間にか進行して、慢性化していきます。このような生活習慣病に対して楽ができることは「症状を抑える」ということだけで、症状を消し去ってくれるわけではありません。
それなのに、まだまだ「薬を飲んでさえいれば、いつかはよくなる」と思い込んでいる人も多いようです。あるいは薬では治らないことを知っていても「薬のおかげでこれ以上ひどくならないなら、それでいいや」と生活習慣を変える努力をすることなく、薬の力に頼り切っている人もたくさんいらっしゃいます。
薬は確かに便利なものです。運動をしなくても食生活の改善をしなくても、薬さえ飲んでいれば「正常値」に近づいたり保ったりできるのですから、つい頼ってしまう気持ちも分かります。
けれど、薬を使わない楽剤師である私は、こう伝えたいのです。
「薬を飲み続けてはいけない!」
どんなに便利であっても、お手軽であっても、薬というものは飲み続けるべきではありません。その理由の一つは先にもお話しした「薬には副作用がある」ということです。すぐ出現し、気づくことができる副作用もある一方、生活習慣病自体がそうであるように、気づいたときには、重大な事態になっているということもあるのです。「副作用は自分には起こらないこと・関係ないこと」ではなく、「いつ自分に起こっても不思議ではないこと・起こるかもしれないこと」と思ってください。
そしてもう一つ。薬を飲み続けてほしくない理由として、「薬を飲むと、体内にある酵素が奪われる」ということがあります。
「酵素」は体の中で様々な働きをしてくれます。
主だった働きとして、
・口から入った食べ物を消化する
・アルコールを分解する
・血液を作る
・皮膚を作る
ということが挙げられます。
私たちは体内の酵素の働きのおかげで生物としての活動を営んでいます。酵素にはもともと体内にある「体内酵素」と、食事などを通じて外部から取り入れる「食物酵素」があります。体内酵素は無尽蔵に作られるものではなく、一日に作られる量には上限があります。また、加齢とともにその量は減少していきます。
この体内酵素は食物の消化や吸収に使われる「消化酵素」と、身体を正常に機能させるために使われる「代謝酵素」に分かれます。そしてこの二つの酵素は互いに『影響し合っていて、使われる量は決まっているのです。
たとえば全体の体内酵素の量を100とすると、そのうち消化酵素に60を使うと代謝酵素は40になります。もしも消化酵素に90を使ってしまうと、代謝酵素は10になるということ。食べすぎたり飲みすぎたりして消化酵素として使われる量が増えると代謝の方に酵素が回らなくなって、太ったり肌が荒れて吹き出物ができたりしてしまうのです(思い当たる人、多いのではありませんか?)。
そして、この大切な酵素は「薬」の消化・吸収・代謝にも使われます。薬は昔から人の身体に慣れ親しんできた食品とは違って人体にとっては一種の「異物」なので、効率的な消化・吸収システムが体内にはありません。異物が入ってくると、身体はできるだけ速やかに代謝して体外に排泄しようとします。薬を代謝することを「解毒」と言います。ですから、薬が体内に入ってくると解毒のために酵素が大量に消費されてしまうのです。健康にとって大切な酵素を最も無駄遣いしているもの、それは薬だと私は思います。
(宇多川久美子著書:『それでも「コレステロール薬」を飲みますか?』より抜粋)
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