宇多川久美子公式LINE@言葉のくすり箱アーカイブ2019年2月前半
■2019年2月4日
「食べたくないときは食べない」とお話したら、
そうはいってもやっぱり食べて体力をつけるべきでは
というご意見をたくさんいただきました
そこで私がファスティングのときにいつもお話している
「オートファジー」についてご紹介しますね
2016年、東京工業大学の大隅良典栄誉博士が
ノーベル医学・生理学賞を受賞されました
「オートファジー(自食作用)」の理論を
分子レベルで解明したことがその受賞理由です
人体を構成する60兆個といわれる細胞は
毎日代謝を重ねることで、その細胞内に
「古いタンパク質」「老廃物」「ウイルス」などが蓄積されていきます
食べないことを選択し「空腹」の状態をつくることで
こうした「有害物」を細胞自身が処理して
さらに新しい細胞に再生してくれる現象が
「オートファジー」なのです
つまり空腹(食欲不振)のとき細胞に潜り込んだ
インフルエンザ・ウイルスも「自食」されてしまうということです
インフルエンザに罹ってせっかく食欲があるのに
無理に食べないようにすることはナンセンスだと思いますが
「食べたくない」は身体がオートファジーを働かせたいサイン!
と考えて、無理に食べなくてもよいのではないかと思います
■2019年2月6日
インフルエンザと診断されて
「ゾフルーザ」というお薬を処方された方もいらっしゃると思います
ゾフルーザは昨年3月に発売された
インフルエンザ治療の新薬で従来の薬のように
5日間連続でのみ続けたり吸入する必要もなく
1回錠剤を飲むだけなのでマスコミでも
「画期的な治療薬」として話題になりました
ところがこの画期的な治療薬に
耐性変異ウイルスが出現してしまっています
臨床試験の段階から従来のインフルエンザ治療薬より
耐性ウイルスが生まれやすいと指摘されていたのです
耐性ウイルスが広がるとその薬が効かなくなってしまいます
耐性変異ウイルスがはじめて見つかったのは昨年12月ですが
ゾフルーザは臨床試験でも耐性変異ウイルスの検出率が
12歳未満で23・3%
12歳以上で9・7%
と高かったことがわかっています
いまや耐性ウイルスだらけのタミフルの検出率は0~2%程度でした
1回のむだけで便利ではありますが
処方する側は耐性変異ウイルスのリスクも考えて
注意深く処方していただきたいと切に願います
■2019年2月11日
「かぜかインフルエンザかハッキリしない場合、どうしたらいいですか?」
という質問をよく受けますが、
インフルエンザも風邪もウイルス感染でその対処法は同じと考えてくださいね。
インフルエンザだと思っても、病院に行けないときもあるでしょうし、
夜間、急に発熱することもあるでしょう。
そんなときの対処法は、水分を十分に摂って、温かくして寝ることです。
かぜを引いたときと同じです。無理をしないことが大切です。
しかし、市販のかぜ薬は飲まないでくださいね。
インフルエンザだった場合、
まれにかぜ薬に含まれている解熱剤が
重篤な副作用を引き起こすことがあるからです。
ボルタレンやポンタールなど、
ある種の解熱鎮痛剤はインフルエンザには使用しないで下さい。
特に、インフルエンザ脳症に罹ったお子さんに、
ボルタレンを使うと死亡率が高くなるとされています。
だからといって、解熱剤を使わなければ
インフルエンザ脳症に罹らないという事でもありません。
■2019年2月13日
明日(2/14)発売の女性セブンさんから
ジェネリック医薬品について取材がありました
このLINE@でも
「ジェネリックって何ですか?」
という質問をよくいただくので
今日はジェネリックについてお話します
ジェネリック医薬品というのは
大手製薬メーカーなどが製造販売する
「先発薬」の特許が切れた後に発売される「後発薬」のことです
ジェネリック医薬品は先発薬と主成分は同じですが
それ以外の添加物や薬の形状、品質管理などは
メーカーによってばらつきが大きいのです
そのためその効き目にも違いを感じたり
副作用が出るなどのリスクがあるものもあります
国は医療費削減のためジェネリック医薬品の使用を推進し
20年9月までにジェネリックの使用80%を目標としています
薬局でジェネリック医薬品を勧められる人も多いはずです
次回はジェネリック医薬品の選び方についてお話しますね
リアルタイムで言葉のくすり箱を受け取りたい方はこちら
↓
私とLineで友達になって健康を情報をいち早く受け取ってみませんか?
今なら宇多川塾生限定動画をプレゼント中!