ベジタブルファーストということばも定着し、まずは野菜から食べると太りにくいなど
しっかり野菜を食べるようになったという方も多いですね。
そうなるとご質問に多いのが「やっぱり加熱しない生野菜ですよね?」
いつも「酵素」のお話をしているので加熱してしまうと酵素が失われてしまうので
「生野菜」を食べましょう!とお伝えしていますが、「加熱した野菜を食べてはダメ」ということではありません。
そこで今回は、生野菜と加熱した野菜の利点を比較してみたいと思います。
野菜は「糖質」や「タンパク質」など様々な栄養素を含みますが
体の調子を整える「ビタミン」や「ミネラル」、「食物繊維」そして抗酸化成分の「フィトケミカル」と
呼ばれる「ポリフェノール」や「カロテノイド」など植物由来の化学成分を含んでいます。
栄養素や酵素などの成分をより効率よく摂取するため「生食」や「ローフード」という考え方の食事もあります。
実際にはすべて生のままというわけではなく食材によって酵素が死活化する48度以下の温度で
ゆっくり、じっくり調理加熱される料理もあります。
栄養面から見ると、水溶性ビタミンのビタミンCやビタミンB群、水溶性食物繊維などは
水洗いや茹で汁に流出したり、また加熱による損失があります。
生の食材を加熱調理せずにそのまま食べれば、こうした栄養素の損失が少ないというメリットがあります
「調理」することのメリットしては、「細胞壁」を壊すことができるということあります。
動物は細胞膜だけなのですが、植物は細胞膜の周りをさらに細胞壁が覆っています。
この細胞壁があることで、骨格や筋肉がなくても立っていられるのです。
私たち人間は、細胞壁を構成するセルロースを分解する消化酵素をもっていません。
ですから、野菜に含まれている有効な「ビタミン」や「ミネラル」「フィトケミカル」などの
有効成分は噛む程度では十分吸収されずに、体外に排出され無駄にしてしまう分があるのです。
野菜を加熱調理したり、ソースやスープのように潰して細胞壁を破壊することで
鉄分やカリウムなどのミネラルまた野菜の色素であるカロテノイド系の成分が吸収されやすくなります
厚生労働省が推進する健康づくり運動「健康日本21」では1日の野菜の摂取量の目標量は350g以上としています。
日本人の現在の野菜摂取量は不足しがちです。
サラダのように生野菜を食べるよりも、加熱したほうが量も摂りやすいという利点もあります。
加熱することで衛生面でのリスクを減らすこともできます。
洗うだけでは殺菌できない食中毒の原因となる微生物を、加熱調理することで減菌・殺菌することもできます。
食中毒の原因となる微生物は、目には見えません。
食中毒というと生肉や魚などのイメージが強く、野菜が食中毒菌に汚染されている確率は確かに低いのですがリスクはゼロではありません。
家庭で他の食材や調理器具を経由して接する場合もあります。
幅広い栄養成分をとるためには、生か加熱か、どちらの方が優れているということではなく
味付けや調理も偏らずにバランスを取った方がよいということです。
野菜に限らず「健康や美容によい」と話題になったからと言って
何か一つの食品や食べ方、調理に偏らないことも大切です
そのことが、栄養バランスをとりやすくし、またリスクを回避することにもつながります
そして、感謝して感動して食べる「感食」の気持ちを忘れずに^^
(文=宇多川久美子)
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