薬を使わない薬剤師の“健康自立ブログ”

薬を飲まない薬剤師が教える!牛乳を飲まなくても良い7つの理由

健康のために何かをする、何かを加えることは、必ずしも健康をもたらしてくれるとは限りません。よかれと思ってしたことが、よくないこともあります。

薬をはじめ、健康のためにいいとされていること、何となくいいと思ってやっていることにもデメリットがあります。

私は“牛乳”は飲まなくてもいいと考えています。その理由についてご紹介しますのでご参考にしてくださいね。

1)乳糖不耐症


あなたは、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり、下痢をしたりしませんか?

これは、牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を分解する消化酵素(ラクターゼ)が少ないか、その働きが弱いためで、日本人の成人男女の4人に1人が、このような「乳糖不耐症」だと言われています。

2)赤ちゃんのための食品なので大人になるとラクターゼの働きが落ちる


乳糖不耐症というと、いかにも病気のようですが、実は、大人は乳糖不耐症であるのが当たり前。

哺乳類は基本的に、授乳期を過ぎるとラクターゼの活性が低下してしまうのです。

つまり、人に限らず哺乳類は、牛や馬も、犬も猫も、お母さんのお乳を飲んでいる間はラクターゼが活発に働くものの、離乳して普通の餌が食べれるようになると、ラクターゼの働きが落ちるのです。

そう言われてみれば、大人になってもお母さんのお乳、すなわち牛や山羊の乳などを飲んでいるのは、人だけです。

3)日本人の身体に適した食品ではない


ではなぜ、人は大人になってもお乳を飲めるのでしょうか?

人のなかには、大昔から酪農をしてきて、授乳期を過ぎても牛や山羊のお乳を飲む習慣のある人たちがいます。そのような人たちは、身体が乳糖に適応しているために、大人になってもお乳が飲めるのだろうと言われています。

あるいは、遺伝子レベルで乳糖不耐性が乳糖耐性に変わっている、という説もあります。

ところが、日本人は酪農民族ではありません。

牛乳を日常的に飲むようになったのは戦後のことで、子どもたちの栄養不足を解消するために、ユニセフからの援助物資である脱脂粉乳が学校給食に登場したのが始まりです。

その後、脱脂粉乳は牛乳に変わり、病院食などにも取り入れられて、今ではごく当たり前の商品になりました。

けれども、乳糖不耐症の人が多いことからもわかる通り、牛乳は日本人の身体に適した食品ではありません

あなかがゴロゴロするのが当たり前ですし、飲まなければいけないものではなさそうです。

4)カルシウムは土地の食品から摂取できる


「牛乳をやめる」というと、「でも、牛乳は身体にいいんでしょう? カルシウムも豊富だし、飲めば身体が大きくなるから必要でしょう?」と、言われることがあります。

確かに、牧畜をして肉からたんぱく質をとる人たちの場合、肉にはカルシウムが少ないため、生活の知恵として牛乳を飲むようになったのかもしれません。

ただ、フィンランドやカナダでは牛乳がよく飲まれているのに、骨粗しょう症の人が多いという報告もあります。

これらの地域は日照時間が短く、ビタミンDが不足するからということもあるでしょうけれど、牛乳が骨粗しょう症予防になっているかどうかは疑問です。

だいいち、私たちはヨーロッパ人でもなければ、牧畜民でもありません。

カルシウムを摂るなら、わざわざ身体に合わない牛乳を飲まなくても、小魚や海藻、小松菜などを食べればいいわけです。

「身土不二」という言葉がありますが、身体と土(環境)は別物ではないというこの言葉通り、いちばん身体に合うのは生まれ育った土地のものなのです。

牛乳を飲むと身体が大きくなるというのも、よく言われることです。

実は私も、子育てをしていたころは、そう信じていました。そのため、冷蔵庫にはいつも牛乳をストックしておいたものですが、今は「牛乳を飲んだから大きくなるわけではない」と確信しています。

というのも、牛乳嫌いだった長男の方が、牛乳大好きで1日1リットルくらい飲んでいた次男より、10センチも身長が高いのです。個人差もあるでしょうけれど、牛乳を1リットルも飲めば、それだけでお腹が膨れますから、ほかのものを食べる量が少なかったのかもしれません。

母親の私も、「牛乳を飲んでいるから大丈夫」と思ってしまい、次男の食事内容をしっかり見なかったのかもしれません。結局、牛乳をたくさん飲むよりも、ほかのものを満遍なく食べた方がいいということでしょう。

5)日持ちをよくするために本来の牛乳ではなくなっている


また学校給食や病院食で取り入れられているからか、「牛乳は身体にいい」というイメージがありますが、本当にそうでしょうか?

日本で売られている牛乳の大部分は、100度を超える高温で殺菌されています。日持ちをよくするためですが、そのためにたんぱく質が熱変性していて、本来の牛乳とは違うものになっています。

牛の赤ちゃんに、市販されている牛乳を与えると死んでしまうという話もあるほどで、栄養価がまったく異なるのです。

6)抗生物質入り牛乳


病気にならないように牛に抗生物質を与えていた場合には、その抗生物質が牛乳に出ます

母乳は、どの哺乳類でもそうですが、元はといえば血液です。血液が乳腺に入って、白くなって出てきたのが母乳ですから、血液中の成分が出るのです。

7)ユネスコの無形文化遺産にも登録された「和食」文化を残す


日本人が牛乳を飲むことの問題は、もう1つあります。

学校や病院では、どんな料理かに関係なく、牛乳がついてくることです。

ご飯とみそ汁に、牛乳って合いますか?洋食ならまだしも。和食に牛乳は合いません

ご飯とみそ汁に牛乳といった献立に、子供の頃から馴染んでしまえば、感覚もにぶってしまいます。

ユネスコの無形文化遺産にも登録され、世界が認めた「和食」という文化を残すためにも、牛乳をやめるという選択肢が必要かもしれません。

嗜好品としての牛乳や乳製品はOK


もちろん、「牛乳が大好きだから飲む」とか、「アイスクリームが好き」「チーズが好き」といった、嗜好品としての牛乳や乳製品までやめた方がいいというのではありません。

私も生クリームたっぷりのケーキは好きです。

そうではなく、「健康のために飲む」「身体にいいから飲む」という意味での牛乳なら、もうやめていいのではないでしょうか。

 

(宇多川久美子著書:『薬を使わない薬剤師の「やめる」健康法』より抜粋)


「健康の自立」をテーマにLINEで情報発信をしています!

私とLineで友達になって健康を情報をいち早く受け取ってみませんか?
今なら宇多川塾生限定動画をプレゼント中!

友だち追加

関連記事一覧

最近の記事

PAGE TOP