宇多川久美子公式LINE@言葉のくすり箱アーカイブ2018年8月前半
■2018年8月1日
記憶に関する脳のメカニズム
噛むことの効果を知るために、今回は、記憶に関する脳のメカニズムをお話しますね。
脳に新しく入ってきた情報は、海馬に送られ、一時的に保存されます。その際、喜びや悲しみ、ストレスなどの刺激が強いと、その情報は、長く記憶に刻まれます。また、何度も繰り返し使われる情報は、大脳皮質に送られ、長期的に保存されます。
認知症になると、この記憶をつかさどる海馬の神経細胞が広範囲にわたって死滅していることが多いのです。
次回から、噛んでいる時に脳ではどのようなことが起こっているのを分析した実験結果をお伝えします。
■2018年8月6日
噛まないと海馬が死滅していく!
「噛む」ことと海馬の関係を調べるために、歯を削って、わざと噛みにくくしたマウスと、正常な歯を持つマウスを使って脳の状態を比べる実験を行ったそうです。
1週間が経過した時点で、正常なマウスに比べ、歯を削ったマウスの海馬の神経細胞が、何と!30%も多く死滅していたのです。この実験により、噛まないと海馬の働きが衰えることがわかりました。
よく噛むことは消化機能も助けてくれます。
口に入れたら30回、噛む習慣をつけたいですね!
■2018年8月8日
噛むとストレスが軽減する!
噛むこととストレスの関係を調べるために、20~60代の男女23人に非常ベルが大音量で鳴っている中で、ガムを噛んだ時と噛まない時の脳の状態を調べた実験があります。
ガムを噛んだ時は、ストレスを感じる脳の前頭前野や扁桃体の活動が抑制され、血中のアドレナリンなどのストレス物質が減ることも証明されました。
実際に、23人中18人がガムを噛んだ方が「音を不快に感じなかった」「ガムを噛めば耐えられた」と、回答しています。
噛むことでストレスも軽減されるのですね!
■2018年8月13日
高齢者になるほど噛むことで脳が活性化する!
噛むことと脳の活性化の年齢別の活性状態を調べるために、20代、60代、70代の被験者に、「ガムを32秒噛んだら、32秒休憩する」という行為を4回繰り返してもらうという実験を行ったそうです。
どの年代も、ガムを噛むことで、思考や感情などを司る、脳の連合野が活性化することが判明しました。
そして、何と!20代よりも60代、70代と年齢が上がる方が、より脳が活性化されていることも分かったのです。
70代、80代になっても、自分の歯でしっかり噛む生活をしていたいですね!
■2018年8月15日
噛むと海馬が活性化する!
今回もガムを噛む実験です。
65~76才の男女36人にガムを2分間噛んでもらったところ、脳の連合野同様、海馬も活性化することが明らかになりました。人によっては噛む前と比べて、海馬の活動量は1.4~3倍にもなっており、噛むことで海馬の活動が抑制されたという人は1人もいなかったのです。
海馬は、神経細胞の中でも特にもろくて壊れやすく、前にもお話したように、認知症の人の脳を調べると海馬が顕著に萎縮していることが多くみられます。
この実験から、噛むだけでも海馬の崩壊を遅らせることができる可能性があることがわかりました。噛むことって本当に大切ですね!
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