薬を使わない薬剤師の“健康自立ブログ”

抗コレステロール薬の副作用は「がん」?それでもコレステロール値を下げる?脂質異常症を測るコレステロール値が一番曖昧な理由

健康診断の結果、高血圧の次に「再検査」が多いのがコレステロール。
「コレステロールが・・・」と言われたらもう一度考えてみませんか?

コレステロール値は一番曖昧な基準です。


高くても低くても自覚症状がないからです。ですから、大抵の方は健康診断でコレステロール値が高いと言われても、「え、そうだったんだ」という感じです。
体調が悪いから気がつくわけではないのです。
でも、その際に「血管が詰まる」「血液ドロドロ」「脂質異常症」などと言われると、ひどく不安になります。
コレステロール値は自分では測れませんし、体調として感じることもできないので、不安だからまじめに薬を飲んでしまうのです。

ガイドライン


2007年4月に日本動脈硬化学会がガイドラインの改訂を行い、診断名を「高脂血症」から「脂質異常症」に変更しました。 脂質異常症は、現在は次のような基準で測られています。
LDLコレステロールが140㎎ /dL以上「高LDLコレステロール血症」
HDLコレステロールが40㎎/dL未満「低HDLコレステロール血症」
中性脂肪が150㎎ /dL以上「高トリグリセライド血症 (高中性脂肪血症)」
現在では「総コレステロール値」はあくまでも参考値としての記載となり、診断基準から外されています。
この「日本動脈硬化学会」の3つの数字が健康診断の結果などにも用いられるのですが、基準が増えたことでよりわかりにくくなっているように思えます。

薬の発売に合わせて下がった基準値


1980年代中盤までは、95%以上の人が、総コレステロール値240-250㎎ /dL以下で健康だったという理由で、これを基準値としていました。
ところが、「メバロチン」というコレステロール値を下げる薬が発売されると同時に1987年日本動脈硬化学会により

総コレステロール値220㎎ /dL
トリグリセライド値150㎎ /dL
HDLコレステロール値40㎎/dL

という基準値が提唱されたのです。

さらに1997年に日本動脈硬化学会より、LDLコレステロール値が重要であることも強調されました。
そして2002年に、
総コレステロール値220㎎ /dLに相当するL
DLコレステロール値として、140㎎ /dLが追加されました。

さらに総コレステロール値は1999年に240㎎ / dL への改定直前までいったものの、「220㎎ /dLが普及しているので、数値を変更することで医療現場に混乱が起きる」と
いう日本動脈硬化学会の改定反対派の主張が通り見送りとなりました。

2007年、「高脂血症の診断基準」を「脂質異常症の診断基準」とし、動脈硬化性疾患リスクの高い診断基準として

LDLコレステロール値140㎎ /dL
を採用し、総コレステロール値については、むしろ診断基準から外されたのです。

このように、コレステロールの基準値自体が、薬の発売や、学会の主張によって左右されているのです。

抗コレステロール薬の副作用は「がん」


多くの人が従来の基準にそって飲み始めた抗コレステロール薬ですが、長期に服用することで「がん」になるリスクが高まることがわかってきました。
降圧剤と同じように因果関係の証明は難しいのですが、無用な薬を長期間飲まされていれば免疫機能が破壊されることは間違いありません。
それが「がん」につながってもなんら不思議ではありません。

妊娠・出産に不可欠なコレステロール


「低い方がいい」と思われているコレステロールですが、女性には大切な成分です。
例えば排卵に必要な女性ホルモンのエストロゲンも、妊娠のために子宮内膜を厚くする機能をもつプロゲステロンも、コレステロールを原料とします。
むやみに下げた方がいいというわけではないのです。

閉経後の女性がターゲット


女性は閉経後、エストロゲンの減少により、コレステロール値が自然と高くなります。
しかし、心筋梗塞や脳梗塞の発症率は男性より低いのです。

にもかかわらず、
総コレステロール値をみてみると、異常とされる基準値(220㎎ /dL)を上回る人は60代では2人に1人となってしまいます(平成22年国民健康・栄養調査)。
女性にとって、コレステロールは大切な要素です。だからこそ、その値が高くても病気の発症率は低いわけです。

それをむやみに薬で下げてよいのかどうか、今一度考える必要があるのではないでしょうか。
(文=宇多川久美子「断薬セラピー」より抜粋)


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