痛風と言えば中年男性に多い生活習慣病
思っていたら、最近はそうでもなさそうです。
女性でも痛風を発症する人が増えておりその理由は、食生活の欧米化や肥満、アルコール摂取量の増加、運動不足、ストレスなどが挙げられています。
この記事を読んでいる方の中にも、尿酸値が高くてユリノームのお世話になっている方、そんなご主人を持つ奥様、そんなお父様を持つ娘さんも多くいると思います。
高尿酸血症
日本では、尿酸値が7・0mg/dlを超えると「高尿酸血症」と診断されて、尿酸値を下げる薬が出されます。
7・0mg/dlを超えると、血液に尿酸が溶けきれなくなって結晶化し、関節をはじめとする身体のあちこちに溜まり始め、痛風や尿路結石、腎障害などを引き起こすとされているからです。
なかでも痛風は、「風が吹いただけでも痛い」という名の通り、激烈な痛みの痛風発作に襲われるため怖れられていますが、高尿酸血症の人がすべて痛風になるかというと、そうではありません。
恒常的に尿酸値が高い人のなかにも、痛風にならない人がかなりいるのです。
逆に、尿酸値が低くても痛風になる人もいます。
実は、痛風という病気はかなり曖昧で、同じ尿酸値でなぜ痛風発作を起こす人と起こさない人がいるのか、その仕組みはまだよくわかっていません。
したがって、尿酸値が基準値より高かったとしても、イコール痛風というわけではなく、何の症状も出ていないのであれば薬を飲む必要はないのです。
痛風と言われたら尿酸値を下げる薬より、生活習慣を変える
高尿酸血症で問題なのは、痛風発作の痛みというよりはむしろ、自覚症状がないまま進行する腎障害だとされています。
そのため、腎臓に尿酸がたまって腎障害を引き起こすのを予防する意味でも、薬を飲むように言われます。
しかし、尿酸値を下げる薬もまた、対症療法でしかありません。
尿酸値を下げる薬には、尿酸の生成を抑える薬と尿酸の排泄を促す薬がありますが、どちらも数値を下げるだけで、根本的な解決にはならないのです。
そのため、一度飲み出したらずっと飲み続けなければなりません。
しかも、腎不全の増悪や肝機能障害、中毒性表皮壊死症、溶血性貧血、アナフィラキシーなど、重大な副作用もあります。
早食い、大食い、肥満の人は尿酸値が高い
尿酸値には、遺伝的要素も絡んでいますが、食事や飲酒、運動、ストレスなど、生活習慣が大きく影響します。
食生活では、肉は尿酸値を上げ、野菜は下げるとされています。早食い、大食い、肥満の人は尿酸値が高くなりやすいとも言われます。
アルコールは、代謝されるときに尿酸値が上がるため全般的によくないのですが、特にビールはプリン体が多く、よくないとされています。激しい運動やストレスも尿酸値を高めます。
ということは、生活習慣を改善すれば、いいわけです。ストレスになるほど厳しく摂生するのは逆効果ですが、食事はバランスよく、よく噛んでゆっくり食べる、アルコールを飲み過ぎない、積極的に水分を摂る、ウォーキングなどの有酸素運動をする、ストレスを溜めない、といったことが大事です。
生活習慣を改善すること
痛風と言われたり、尿酸値が高いからと言ってすぐ薬を飲むのではなく、腎機能などに異常がないなら薬は飲まずに、まずは生活習慣を見直すこと。
腎機能が低下したりしている場合は、薬を飲むのも致し方ないと思いますが、薬に頼りきってしまわずに、平行して生活習慣を改善することが大事です。
そうすることで、一生薬を飲み続けることにはならずに済むはずです。
(文=宇多川久美子 薬を使わない薬剤師の「やめる」健康法 より抜粋)
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