「梅干し」は昔から「体に良い」とされてきた日本の伝統的な健康食品です。
どこの家庭でもいつも食卓にあった梅干しですが、最近では「酸っぱい」「塩分が気になる」などの理由で梅干しを常備していないご家庭も増えました。しかし、「梅干し食べれば医者知らず」とはよくいったもので、食べると良いことがいろいろあるのです。
梅干しに多く含まれている成分が「クエン酸」です。クエン酸は疲れの原因となる乳酸を分解して、疲労回復効果を高めます。また、エネルギーを無駄なく変換して余分な脂肪をつくらないため、食事をすることによる血糖値の上昇なども抑え、ドロドロ血液の原因である酸性を中和させて血液をサラサラにする効果も見られます。
また、骨の材料であるカルシウムは、クエン酸と一緒に摂取すると、水溶性に変化し腸管からの吸収率がアップして骨の老化を予防します。このほかにも、動脈硬化の抑制、活性酸素を抑えるといった効果や、食中毒菌である「黄色ブドウ球菌(MRSA)」や「O(オー)157」といった食中毒菌の増殖の抑制作用もあります。
梅干しを見たり、思い出すだけで、口の中に唾液が広がりますよね。
これは、梅の酸味が体内の消化器官を刺激し、唾液など消化酵素の分泌を促し、食欲を増進させるとともに消化を助けてくれます。このとき誘発されて出てくる唾液の質はサラサラで、口の中に残った食べかすや細菌などを洗い流しやすくして、虫歯予防効果も実証されています。
梅は人間の体の中で直接、血や肉となるものではありませんが、体の基幹部分すべてにエネルギーを与え、健康にしてくれるものです。生活習慣が乱れがちな今の時代だからこそ、利用したい栄養食品ですね。
文=宇多川久美子
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