薬を使わない薬剤師の“健康自立ブログ”

抹茶~副交感神経を活発化させるテアニンが豊富!~

最近、「抹茶」が海外でブームです。

国内でも外国人観光客の間で、抹茶味のお菓子が大人気。
日本旅行の定番土産として、ここ5年間で売り上げが上昇しているそうです。
和食人気の高まりに加えて「日本=お茶」というイメージも相まって「抹茶味」が人気なのでしょうね。
外国人に人気の抹茶には、特有の有効成分「テアニン」が含まれます。
今回は、その魅力を中心にご紹介します。

テアニンは、茶葉特有のアミノ酸。他の植物ではほとんど見られない成分です。
ヒトを対象とするいくつかの実験で、テアニンには副交感神経を活発化させて心拍を和らげ、リラックス状態のときに出るα(アルファ)波が多く出現するなどの報告があります。

また、集中力を向上させたり、自律神経系に効果があることから、末梢血管が拡張して冷え性の改善に役立ち、高齢者の軽度の認知症進行を軽減する可能性があるとの研究報告もあります。

覆下栽培される玉露や抹茶の上級煎茶には、テアニンが多く含まれます。
抹茶をたてたとき「一杯」ではなく「一服」というのは、古くから茶が薬として利用され、服薬の意味合いがあるからです。
抹茶には、テアニンのほかにもビタミンC、β(ベータ)カロテン、ビタミンE、カテキンなどの抗酸化成分も含まれ、コレステロール上昇抑制、抗アレルギー、抗菌などの作用があると考えられています。

こうした機能性成分は、茶葉で抽出するだけでは溶け出さないものがあり、茶殻に栄養成分が残ることもあります。
例えば、βカロテンやビタミンEは脂溶性なのでお湯に溶け出ません。
ですから、緑茶よりは抹茶として飲んだり、料理に使うと丸ごとの栄養が得られるのです。

抹茶のすばらしさを見直し、健康のためにも積極的に抹茶を利用したいですね。

文=宇多川久美子


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