薬を使わない薬剤師の“健康自立ブログ”

認知症の薬は認知症を拡大再生産する特効薬?

認知症の薬ほど、罪作りな薬はないと言っていいでしょう。
「認知症800万人時代」と言われていますが、10年くらい前までは「痴呆症」と呼ばれた本物の患者は、そのうちの2~3割といったところです。
あとの7~8割は、加齢に伴う記憶障害程度なのに「軽度の認知症」のレッテルを張られた、元気な高齢者たちです。

最近、こうした元気なお年寄りが、「物忘れ外来」に行ったのを機に薬漬けにされ、極端な多剤処方で廃人同様になるケースが頻発し問題になっています。

主犯格はアリセプトという薬です。

この薬は、アルツハイマー型認知症およびレビー小体型認知症における認知症症状の進行抑制に用いられます。
ちょっと、痴呆の症状が出たくらいでも、最近は早めに診察を受けることが大切という風潮なので、認知症外来を受診する方が多くなりました。
受信した方の半分くらいは、軽度のアルツハイマー型認知症と診断されて、いきなり処方されるのが、このアリセプトなのです。

悲劇のスパイラルはここから始まります。

アリセプトは効かない人が多い反面、効き過ぎる人も多く出るのが特徴です。後者の場合はしばらく服用していると、興奮状態になり、夜の幻覚や錯覚、異常な言動、手の震えなどの症状が出ます。
こうなると医者は興奮を抑えるため抗不安剤のデパス、夜、眠れるようにするため睡眠薬のハルシオンを処方します。
どちらもベンゾジアゼピン系ですから、はじめはよく効きますが、じきに効かなくなって容量が2倍~3倍になります。さらに効かなくなると同系統の他の薬が加わります。
同様にアリセプトも効かなくなってくるので容量が増えます。
こうなると脳の中は、発火器と消化器を同時に作動させた状態になりますから、脳の機能は著しく損傷され、患者は痴呆状態になります。

このようにして、年相応の軽いボケ程度だった元気な高齢者が、廃人同様の「本物の認知症」にされてしまうのです。
認知症は主に「アルツハイマー型」、「レビー小体型」、「脳血管性」の三つの型があり、日本の場合、この三つの型を合わせると約9割を占めます。
1990年ごろまで、認知症で多かったのは、脳血管性型でアルツハイマー型は少ないというのが定説でした。
ところが99年にアリセプトが発売されてから、爆発的な勢いでアルツハイマー病が増え、10年間で8倍以上になり、現在では、日本の認知症患者の半数以上がアルツハイマー型だといわれています。
アリセプトの登場で逆にアルツハイマー病が激増というのは、どう考えても異常です。この薬がアルツハイマーを増やしているとしか思えません。

(文=宇多川久美子 著書「日本人はなぜ、「薬」を飲みすぎるのか」より抜粋


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