薬を使わない薬剤師の“健康自立ブログ”

宇多川久美子の言葉のくすり箱(LINE@アーカイブ2018年2月)

いんふる宇多川久美子公式LINE@言葉のくすり箱アーカイブ2018年2月


■2018年2月6日(動画同時配信)

こんにちは。
「薬を使わない薬剤師」宇多川久美子です。
今日も「言葉のくすり箱」を開けてくださってありがとうございます。

今年のインフルエンザは相変わらず猛威をふるっていますね。毎年、ワクチンを打っているのにこんなに流行してしまうのはなぜなのでしょう。そもそも、他のワクチンと違ってインフルエンザはどうして毎年ワクチン注射をしないといけないのでしょうか?

インフルエンザワクチンを毎年接種しなければならない理由


毎年接種しなければならない理由の一つは“ワクチンの防御免疫の持続期間が短い”ということが挙げられます。ワクチンには大きく分けて、病原体を弱毒化させた生ワクチンと、病原体を殺して作った不活化ワクチンの2種類があります。現行のインフルエンザワクチンは、不活化ワクチンで生ワクチンと比べて持続期間が短いのです。

それから、接種方法も持続時間を短くしている要因のひとつと考えられています。現行のワクチンは皮下に注射します。インフルエンザウイルスは飛沫感染、接触感染などによって気道から侵入します。本当なら気道粘膜でインフルエンザウイルスの侵入を防御したいところですが、現行の接種方法では気道の免疫系を直接活性化することができません。これらの理由から、現行ワクチンの防御免疫の持続期間は5ヶ月程度であり、毎年ワクチン接種を行う必要があるのです。

それならば“持続性の優れたワクチンを開発すればよい”と思いますよね。そうすれば、毎年ワクチンを打たなくても済みますから。ところがそうはいかないのです。なぜかというと、インフルエンザウイルスは頻繁に構造を変えてしまうからなのです。ウイルスが構造をかえてしまうことを“変異”といいます。インフルエンザウイルスは簡単に変異を繰り返すので、過去のワクチン接種で獲得された免疫では認識できない変異ウイルスを毎年生み出しているのです。

つまり、インフルエンザウイルスは、私たちに備わっている免疫機構を巧みに逃れることができるというわけです。そこで、ウイルスや公衆衛生の専門家10名ほどで構成されている「インフルエンザワクチン株選定委員会」が、毎年何度も会議を重ね、WHO推奨株や国内外の流行状況を調査して流行するインフルエンザウイルスを予測し、ワクチンの製造が確実に効率よく行われるかも検討して、次のシーズンのワクチン株を決めているのです。ちなみに、2015年から4種類のウイルス型に対応したワクチンが導入されています。それまではA型2種類、B型1種類に対応した3価ワクチンでしたが、さらにB型1種類を加えた4価ワクチンが製造されています。これは近年の流行状況、海外の動向を踏まえて決定されたものです。

このようにして培養、製造されたワクチンが毎年大量に医療機関に提供されるわけです。お話したとおり、インフルエンザワクチンの効果はせいぜい5か月と言われていますので、冬から春に流行することを想定すると前の年の11月ごろに毎年ワクチン接種をする必要があるわけです。

次回は「ワクチンを打ったのにインフルエンザにかかってしまうわけ」についてお話しますね。
今日も最後まで読んで下さってありがとうございました。
元気はつらつ健やかな一日でありますように。

■2018年2月12日(動画同時配信)

こんにちは。
「薬を使わない薬剤師」宇多川久美子です。
今日も「言葉のくすり箱」を開けてくださってありがとうございます。前回は“なぜインフルエンザワクチンは他のワクチンと違って毎年打たなくてはいけないのか”ということについてお話しました。

前回お話したように、インフルエンザワクチンの有効期間は5か月程度です。ですから、毎年ワクチン接種することが推奨されるわけです。そして多くの方が毎年インフルエンザワクチンを接種しています。それなのに、今年は例年になく、相変わらず猛威をふるっているインフルエンザ。

毎年ワクチンを打っているのにこんなに流行してしまうのはなぜなのでしょう。


「インフルエンザワクチン株選定委員会」が、毎年何度も会議を重ね決定されたワクチン株がその年の流行に当たっていてもウイルスは着々と変異をしています。また、現行の接種方法では気道粘膜に免疫がつきにくいこともあって「ワクチンを打ったのにインフルエンザにかかった」ということが起こるわけです。

インフルエンザワクチンの有効性は50~60%と言われていますが、免疫反応が弱い65歳以上の高齢者や2歳未満の乳幼児では、更にその有効性が下がると考えられます。そもそもワクチンが有効となる仕組みは、弱ったウイルスや死んだウイルスをあらかじめ体内に入れることでそのウイルスに対しての抗体をつくり、すでに抗体ができているので、そのウイルスが侵入してきても、免疫機構が働いて感染を予防できるというものです。

前回お話した通り、ワクチンが有効とされる他のウイルスと違い、インフルエンザウイルスは速いスピードで変異を繰り返します。ですから、去年インフルエンザにかかってできた免疫では今年も防御することができなくなっているのです。インフルエンザウイルスが着々と形を変えている間も、私たち人間は1年かけてワクチン株を予想し、培養しやっと形となるのです。株が予想とおり当たっていたとしても、すでに形を変えている…。

私は、ワクチンと人間のスピード感の違いに空しささえ感じています。
厚生労働省は、次の年に流行するインフルエンザの型の予測は可能としていますが、ワクチンのウイルスと流行するウイルスの型をぴったり一致させるのは、至難の業ではないでしょうか。

こう考えると、「今年は当たるといいな。」と思いながらワクチンを接種するより、インフルエンザが変異しても、それに打ち勝つ免疫力をつけることの方がずっと正攻法だと思うのは私だけでしょうか…。インフルエンザが猛威を振るっている現在も、「インフルエンザに感染しないように!」と手洗い、うがい、マスクの着用など対応策が盛んに報道されています。これらをしっかり行うことも大切ですが、にわかに対応策を強化するだけでなく、インフルエンザが流行っている季節でもそうでない時でも、日常からウイルスに負けない身体づくりを心がけたいですね。

もちろん!免疫力が著しく低下している方や、少しでも感染のリスクを減らしたいという方はワクチンの接種が好ましい場合もあります。でも、今この「言葉のくすり箱」を開けてくださっている皆さんは、ワクチン接種をするべきか、必要がないのか…しっかり考えてくださいね。

今日も最後まで読んで下さってありがとうございました。
元気はつらつ健やかな一日でありますように。


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